お役立ちコラム
知っておきたい「胃がん」のお話
胃の病気というと、胃がんを想像する方も多いでしょう。
私たち人間にとって「がん」という病気は、とても重いものだと思います。
しかし、何も知らないままに怖がっていては、予防や治療が必要になったときに困ってしまうでしょう。
「がんとはどんな病気なのか」「どうすればがんのリスクを減らせるのか」
そんな疑問を一つずつ解消することで、見えてくるものがあると思います。
「胃がんとはどういう病気?原因は何?」
胃がんは、胃の内側にある粘膜に発生します。
胃の中は層になっており、一番内側の粘膜で発生したがんは、進行するに伴い外側へ拡がっていきます。
がん細胞が、粘膜やその次の層である粘膜下層に留まっているものを「早期胃がん」、その次の層より深く達したものを「進行胃がん」といいます。
胃がんの原因はさまざまですが、刺激の強い食べ物による炎症、過剰な塩分の摂取、過度の飲酒、喫煙、そして日々のストレスも胃がんのリスクを高めると言われています。
また、ピロリ菌という悪玉菌に感染することで胃の粘膜が荒れやすくなり、細胞のがん化を促進することもあります。
ピロリ菌は十二指腸潰瘍などの原因になることもあるため、発見次第、除菌治療を行うことが必要です。
「胃がんになるとどんな症状が現れる?」
胃がんは、発症しても痛みなどの症状が出ることがありません。
人によっては早い段階から胃の不快感や胃痛、胸焼けを感じることもありますが、検査をするまで全く気付かなかったという人も多くいらっしゃいます。
胃がんが進行すると、少しずつ食欲不振や嘔吐、全身の倦怠感、体重減少などの症状が現れます。
重症化すると吐血したりタール便が続いたり、腹痛や貧血などの症状が頻繁に現れるでしょう。
しかし、胃がんで見られる体調不良はほかの病気でも起こり得るものが多く、まさかがんだとは思わなかった、というケースも少なくありません。
早期発見のためにも、違和感があったらすぐに検査を受けるようにしたいですね。
「胃がんはどんな検査で見つけられる?」
胃がんの検査では、胃カメラによる検査(上部内視鏡検査)が一般的です。
内視鏡検査で疑わしい組織を採取し、病理検査で診断を確定させます。
また、がんであると判断された場合は、その進行度を調べるために超音波検査を行ったり、CT検査をしたりと、患者さんの状態に合わせて適切な検査を行います。
多くの場合は、定期健診で再検査の必要があると判断されることが発見のきっかけになりますので、年に一度の定期健診はしっかり受けるようにしましょう。
「胃がんになってしまったらどんな治療が必要?」
がん治療の基本は、病変を取り除くことです。
手術をするか内視鏡で治療をするか、などの治療方針を患者さんの状態に合わせて選択していきます。
がんの進行度に応じて手術方法が選択され、同時に胃の周囲のリンパ節を切除します。
病変が広い範囲で確認された場合は、胃を全て摘出することも検討しなくてはなりません。
がんがまだ早期の状態で、粘膜内にとどまっている場合には、内視鏡を使って治療を行うことも可能です。
がん治療と言うと抗がん剤をイメージする方も多いですが、胃がんは薬物療法だけで治療することは難しいため、抗がん剤はあくまでも補助療法として用いられます。
「胃がんは治る?治らない?」
胃がんは、かつて日本人が最もかかりやすいがんと言われていました。
そして、がんは治らない病気であるとも考えられていました。
現在でも、大きな病気と言えば多くの方は「がん」と答えるでしょう。
しかし、日本の医療は日々進歩しています。
昔は治らないと言われていた病気が、少しずつ治療法や薬が確立されることで今では当たり前に治療ができるようになっている、というケースもたくさんあります。
そして胃がんも、今では「治るがん」と言われています。
しかし、胃がんを「治るがん」の段階で発見するためには、胃がん検診が欠かせません。
早期発見・早期治療をすることが、がんを「治る病気」としてやっつけてくれるのです。
医院情報
「何でも相談できる場所として、あなたの町のかかりつけ医を目指します」
「しみずクリニック」は、前院長の時代から、地域の皆さんの健康を守るお手伝いをしてきました。
総合的な内科診療、消化器の不調、肝臓や胆のう、すい臓の病気を診る肝胆膵内科、お子さんのための小児科や予防接種、そして各種検診や健康診断まで、幅広い診療を行っています。
場所は福岡市南区大橋4丁目
西鉄大牟田線「大橋駅」から徒歩で通えるクリニックです。
家族で通えるクリニックを探している方は、ぜひ『しみずクリニック』へお越しください。
◆クリニック名
しみずクリニック
◆所在地
〒815-0033
福岡県福岡市南区大橋4丁目9-16
電話番号 092-562-0075
お気軽にお電話にてご相談ください♪