肝胆膵内科
肝臓・胆のう・すい臓の症状・病気を診ます
院長は肝臓専門医です
福岡市南区のしみずクリニックの院長は“日本肝臓学会 肝臓専門医”の資格を持っており、肝胆膵内科では肝臓・胆のう・すい臓の症状・病気を診ます。
肝臓は肝機能に異常があっても無症状のことが多いので、「お酒は飲まない」という方であっても注意が必要です。
超音波(エコー)検査でしっかり肝臓の状態を確認
当クリニックの院長は内視鏡専門医で、精度の高い胃カメラ・大腸カメラ検査といった内視鏡検査を実施していますが、超音波(エコー)検査にも力を入れています。
肝臓に何らかの異常がある場合、また病気が疑われる場合には、腹部エコー検査を行って状態を確認します。
エコー検査は患者様への負担がほぼない検査ですので、気軽に受けられます。
B型・C型肝炎を専門とする医師が在籍
院長の父であり、前院長・理事長はB型・C型肝炎を専門としており、専門性を活かした診査・診断で適切な治療に繋げます。
現在、C型肝炎の患者様が減少していますが、B型肝炎はまだまだ多く、慢性化した場合でも当クリニックで内服治療が受けられます。
肝胆膵内科で診る主な疾患
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD: non alcoholic fatty liver disease)
近年、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)が注目されています。脂肪肝の原因としてよく知られるのがアルコールの飲み過ぎ(アルコール性脂肪肝)ですが、これは飲酒がないにも関わらず発症する脂肪肝です。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧などが要因で起こることが多く、メタボリックシンドロームの肝病変と考えられ、現在、肥満・メタボの増加を背景に患者様の数が増加しています。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、病態の進行が稀な非アルコール性脂肪肝(NAFL)と、肝硬変や肝がんへ進行する恐れのある非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に分けられます。
肝がんはウイルス性、次にアルコール性が主な原因でしたが、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)も病態が進むと肝硬変、肝がんへ進行するリスクが高まります。
そのため、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)への進行を見過ごさないように注意が必要になります。
脂肪肝を指摘されたことのある方は、定期受診をおすすめします。
アルコール性肝障害(Alcoholic liver disease)
過度な飲酒を常習的に続けることで起こる肝障害です。
アルコール性脂肪肝やアルコール性肝線維症、肝細胞の炎症と壊死をみるアルコール性肝炎の病態を示し、最終的にはアルコール性肝硬変、アルコール性肝がんに至ります。
男性に多くみられますが、女性は男性よりも短期間で、また少量のアルコールで肝障害をきたすことがわかっています。
B型肝炎(Hepatitis B)
B型肝炎(HBV感染症)が起こる原因として、血液・体液感染(性交渉、針刺し事故、注射器の使いまわし、ピアスの穴あけ、輸血など)による成人感染と、垂直感染(母子感染)による乳幼児感染があります。
成人感染のほとんどが一過性で、急性肝炎を起こした後、ウイルスを排除して治癒することが多いですが、1%以下の方で劇症肝炎になることがあるので注意が必要です。
一方、乳幼児感染は、免疫応答が不十分なためにウイルスの排除が起きにくく、90%の方が持続感染(無症候性キャリア)となることが多いです。
B型肝炎はC型肝炎と異なり、抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)とHBワクチンにより感染の予防が可能です。
また慢性化した場合でも、内服薬継続により肝炎への進展や発がんを抑制することが可能です。
当クリニックにはB型・C型肝炎を専門とする医師がいますので、適切な治療が受けられます。
C型肝炎(Hepatitis C)
C型肝炎ウイルス(HCV)に感染することで起こる肝炎です。
ウイルス性肝炎のうち最も慢性化しやすいという特徴があります。
慢性化すると徐々に肝臓の線維化が進行して、肝硬変へと移行します。
また持続的な炎症により、肝細胞がんの発生のリスクも高まります。
従来、C型慢性肝炎の治療にはIFN(インターフェロン)が不可欠でしたが、副作用の問題もあり、投与中止を余儀なくされることも多くありました。
しかし2011年にDAAs(direct antiviral agents:直接型抗ウイルス薬)が登場し、高い確率でのウイルス排除、肝炎の沈静化、また肝細胞がんへの抑制効果が期待できるようになりました。
当クリニックにはB型・C型肝炎を専門とする医師がいて、こうした治療を受けていただくことができます。
自己免疫性肝炎(AIH:Auto immune hepatitis)
中年女性に多くみられる慢性活動性肝炎で、原因は明らかになっておらず、自己免疫が関与していると考えられています。
様々な自己抗体が出現しますが、特に抗核抗体と抗平滑筋抗体が重要です。
1/3の患者で橋本病やシェーグレン症候群、関節リウマチなどを合併します。
副腎皮質ステロイドに対する反応は良好ですが、無治療では肝硬変への移行がみられます。
原発性胆汁性胆管炎(PBC: Primary biliary cholangitis)
長年、原発性胆汁性肝硬変と呼ばれていたもので、現在では診断・治療が進歩して肝硬変に至るケースが激減したため、2016年に原発性胆汁性胆管炎と改められました。
中年女性に多くみられ、慢性の肝内胆汁性うっ滞をきたします。
原因として自己免疫が関与していると考えられており、シェーグレン症候群、関節リウマチ、橋本病を合併するケースが多く、また骨軟化症や骨粗鬆症が合併することもあります。
早期に診断されることが多く、皮膚のかゆみ、疲労感、黄疸などの症状が現れますが、無症状の方も全体の80%を占めます。
薬剤性肝障害(Drug-induced hepatitis)
薬物(健康食品、サプリメント、漢方薬など)によって肝細胞障害、また胆汁うっ滞が起こる病気です。
肝臓は多くの薬物を代謝・分解する臓器なので、薬物による障害が起こりやすい状況にあります。
無症状で肝機能障害のみが現れるものから、急性肝炎や劇症肝炎を引き起こすものまで幅広く、薬物投与と肝障害の出現・消退の時間関係、他の疾患の除外診断の2つが診断において重要となります。
肝胆膵内科の検査・治療
検査
問診、血液検査、腹部エコー検査を実施します。
腹部エコー検査では、肝臓の状態(肝硬変の有無)、肝腫瘍の有無を調べるだけでなく、胆のう・胆管の評価、すい臓の評価も同時に行います。
CT検査やMRI検査などの追加精密検査が必要かどうかも判断します。
治療
上記検査の結果に応じて、最適な治療方針を決定します。
より専門的な治療が必要な場合には、連携する専門機関をご紹介します。